自然とわたしたち
2020/12/14
先日、
ワインの醸造をされている方の畑を手伝わせていただくという貴重な体験をさせて頂きました。
ブドウは棚にぶら下がっているイメージだったので、列に育ててあるのにまず驚いた生駒でした。
ワイン用のブドウは見たことがなかったので、期待に胸を膨らませて、かぶせてあった袋をとらせてもらうと、
こんなブドウでした。
まるで昔読んだ絵本に登場しそうなイソップ童話にでてきそうな見た目だなあと生駒は感じました。
小粒のブドウは「デラウェア」がスーパーでもよく並んでいるので目にしたことはありますが、
ワイン用のブドウは色が濃くてぎっしりで細長い感じが美しく思えました。
シワッとなった果実があるのもとてもかっこいいです。
ブドウの有名な童話がありますね。対訳はいくつかありますが「キツネとブドウのふさ」がよく知られているかもしれません。
ネタバレしますね。
お腹を空かせたキツネがブドウ棚の下にきて、
自分の力では届かない所になっているブドウを見つけます。(この時の挿絵のブドウもこんな感じです。)
何度も取ろうとするのですが結局は届かず。
キツネは「あのブドウはどうせまだ酸っぱいに決まっている。」
と一言漏らしてそのブドウ棚を後にする。というお話。
当時の生駒は(4~5歳)
「あ~ブドウ食べたいな~」「おいしそうやな~」と思っていた記憶があります。(笑)
解釈は人それぞれなのでそれも一つの正解ですが、
今思い返してみるとこのお話が本当は何を伝えたかったのかがよくわかるような気がしました。
おそらくこれはほとんどの大人が気を付けなければならないことでもあるように思います。
自分が届かなかった事実を脇に置き、責任を相手に擦り付ける。
本当に気を付けた方がよさそうですね。
残念ながらこちらの畑では、諦めて後にする動物がいなかったようで、獣害の被害もあったとお話されていました。
まさに自然との闘い、または共存ですね。
ただ、その畑を運営されている方が何気なく畑作業をしながらこんなことを話されていました。
「まぁブドウにとっては本望かもしれないけどね。」
僕はその言葉にとても感動しました。
こっちから見れば獣害でも、あっちから見れば美味しいブドウがたくさん食べられて嬉しいわけで、そこにどちらが悪いもないということ。
そうならないために、できる手立てを打つことだけを考えること。
問題解決の根本的な姿勢があるように感じました。
自然を通して人は豊かになると耳にすることがありますが、こういった学びがあることがその理由の一つなのかもしれません。
この日はサンプリングと言って畑になっているブドウを集めてその糖度を測り収穫時期を決めるという内容でした。
果実ができる以前に、土づくりから、地道な手入れ、獣害対策等さまざまな課題を乗り越えて一つのワインが作られているそうです。
奥が深いですね。
ワインについてよく知りたいという意欲が高まっていたので、ワインができるまでの工程を肌で感じられたことや、どのような労力が掛かっているのかの一部を目にすることができてとても勉強になりました。
ありがたい経験でした。
このような労力や努力、作り手の皆さんの思いを知ると、明日から飲むワインが全く違うものに思えてきました。
どんな方が、どのような時間をかけて、どれだけ丁寧に作られているか商品を見るだけでは伝わり切らない所があるかもしれません。
洋服などにもおなじことが言えますね。
そんな時こそ、いつもは見過ごしていたことに対して、少し立ち止まり
一つの商品が出来上がるまでにどんな道のりを経てきたのかに思いを巡らせてみてみませんか?
モノがあふれている今、いいお買いものをするために必要な考え方のように思いました。
もちろんdropでも価値ある商品をたくさんご用意していますのでご利用いただけると嬉しいです。
こんな風にブログを書く人間がいて、読んでくださっている方がいて、関わってくださる方がたくさんいるいうことを想像するだけでも、
「ありがたいなぁ」
と感じることができました。
いつも最後まで読んでくださってありがとうございます。
また次回のブログにもお付き合いください。